眼底検査からわかること

網膜の血管は、体外から直接観察できる唯一の血管であることから、従来、動脈硬化の状態を推測する手がかりとして重視されてきました。そのため、高血圧にともなう血管の変化や動脈硬化による変化が検査対象とされ、眼底の所見から変化の程度の判定が行われていました。
しかし、網膜の血管の状態が必ずしも全身の血管の状態を示すわけではないため、最近ではそうした判定は主な目的ではなくなっています。全身性の病気ではむしろ、糖尿病の三大合併症のひとつ「糖尿病網膜症」の発見に重要です。
糖尿病網膜症は成人の途中失明原因の第一位となっていますが、初期には自覚症状がないため、早期発見には眼底検査が欠かせません。既に糖尿病の治療を受けている人でも、眼科で検査を受ける必要があります。

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